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「テオリ(倉敷市真備町)さんにお伺いしました―機能性と美しさが融合した環境にも優しい上質な家具」

皆様こんにちは。リコインテリアデザインの髙木です。

大変遅くなりましたが新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、本日は以前から一度訪れたいと思っていた倉敷市真備町にある「テオリ」さんのショールームにお伺いした時(昨年12月)のブログ記事です。

テオリさんは1989年の創業以来、竹集成材を使い独自のノウハウを開発しながら、オリジナリティーのある製品作りを行い、竹独自の「しなやかさ」「木目の美しさ」「強靭さ」を活かした製品づくりに取り組まれています。

また、「竹を利用することで地域の竹林の整備、竹の町である倉敷市真備町の活性化につなげる」ことや、「植林をしなくても自然に育つ竹を活用することで、環境に優しいサステナビリティなものづくり」のプロジェクトを掲げられています。

ここからは、家具や小物(一部)のご紹介です。

担当の方に一点一点丁寧に説明していただきました。

テオリ製品の代表作「TENSION テンション」/グッドデザイン賞受賞(2007年)

よく見ると、座面にわずかな隙間があると思います。こちらのダイニングチェアは、竹集成材の剛性と弾性を活かし、部材に隙間を設けることで、クッション性を持たせてあります。

実際に座ってみましたが、シャープな見た目に反して本当にやわらかい座り心地でした。

考え抜かれたデザインに感動です!

「UP STOOL アップスツール」

こちらはコンパクトながらも座り心地のよい椅子です。アームが付いているため、立ち上がりが楽にできます。使用者の立場に立ち、よく考えられたデザインです。

一番手前の椅子は玄関用に少し座面が低く、狭い玄関でも場所を取らずに置けます。この椅子のアームの高さは、実際に福祉施設に出向かれ、ご年配の方が一番力が入る高さにしてあるそうです。ものづくりに対する思いが込められていますね。

スタッキング(積み重ねる)することもでき、場所を取らずに収納できます。

「5 CHAIR ファイブチェア」/世界三大デザイン賞の一つiFデザイン賞受賞(2024年)

続いての椅子は、ノックダウン構造(部材を分解することにより梱包サイズを通常より65%抑えることで輸送にかかるエネルギーを抑える)により、環境への負荷を軽減していること、テオリさんの技術を活かしたカンチレバー構造により快適な座り心地を実現しているのが特徴の椅子です。

「OMO SOFA オモソファ」と「OVAL LIVING TABLE オーバルリビングテーブル」
「CHABUDAI ちゃぶ台」と「たたみ CHAIR たたみチェア」

脚が折りたためる便利なちゃぶ台と、和、洋どちらにも合うシンプルなデザインの座椅子。

小物も充実しています。

「ZERO ゼロ」

こちらは人気の鏡「ZERO」。竹集成材の曲げ特性を活かした壁掛けミラーです。ちょうど今マンションのインテリアのご相談いただいているお客様にもこの角型バージョンをご提案させていただきました。写真では分かりにくいですが、外側のマットの質感に塗装された面と、内側の竹の表情が織りなすコントラストが、とても魅力的です。

「LIN リン」

切れ目に花などを生けられるようになっており、生けた花を引き立てるデザインが美しい一輪挿しです。

「TAKEUMA タケウマ」と「BOW ボウ」/グッドデザイン賞受賞(2006年) 

竹馬をモチーフにしたコートハンガーと、竹の「しなり」を利用した弓のようなハンガー。このハンガーは若干の吸湿効果もあり、機能性と見た目を両立させ、さりげなく空間を魅力的に演出します。

「+PLUS プラス」

箸置きを一体化したトレイ。板が少し浮いて見えるデザインに、またまた感動です。

「PLACE MAT プレイスマット」と「NUTS ナッツ」/グッドデザイン賞受賞(2006年)

思わず一目惚れしてしまうかわいいドット柄のランチョンマット(薄い竹の突板)と、竹集成材特有の小口を活かしたボウル。どちらもインテリアに程よい存在感を与えています。

テオリさんのショールーム訪問を通じて、デザインの力と機能性の大切さ、細部へのこだわりを改めて感じることができました。

また、ショールームでは復興への想いも伺うことができました。テオリさんは西日本豪雨での被害を乗り越え、地域と共に生み出し続けています。その背景を知ることで作品がさらに特別なものに感じられます。

ぜひ皆さんも一度テオリさんの世界観に触れてみてください。

株式会社テオリ